五角の合格鉛筆をマークシートやセンター試験に勧めない理由

センター試験やマークシートに向いてる鉛筆について考えてみました。受験生応援グッズとして人気の五角(合格)鉛筆ですけど、個人的にはおすすめしません。

五角の合格鉛筆をマークシートやセンター試験に勧めない理由

いよいよセンター試験ですね。

普段シャープペンシル派の人も、試験の時だけは鉛筆を使うことが多いのではないでしょうか。

ただ、受験生応援に縁起物で貰う文具は意外と試験向きではないことがあるので注意して下さい。

マークシート用鉛筆は濃さが決められている

マークシートに向いている鉛筆は濃さが決まっています。マークシートの記述に推奨されるのは H、F、HB の芯。硬すぎず柔らかすぎないあたりですね。

ここで、筆記具として売られている鉛筆の場合はほぼ間違いなく芯の硬さが明記されています。

「鉛筆が筆記具なのは当然だろう」と思うかも知れません。しかしキャラクターものやイベントの販促鉛筆は芯の硬さが書いてないことも多いです。そして、こうした芯の規格が書かれてない鉛筆は五角合格鉛筆などの「受験生応援用鉛筆」も含みます。

特に気をつけたいのが神社でご祈祷された鉛筆。横文字を嫌うのか、芯の硬さが書かれててないケースを良く見かけます。お手持ちの鉛筆は如何でしょうか?

…とは言うもののノベルティ用の鉛筆は大体HB芯が使われてるのでマークシートに使っても大丈夫だとは思うんですが、芯の規格が不明な鉛筆をわざわざ試験に持っていくことはないでしょう。

なお、マークシートのセンシング精度については、DPZの記事がわかりやすいです。
デイリーポータルZ:マークシートは本当にボールペンを読まないのか?

金の合格五角鉛筆 60本セット

こちらの五角鉛筆は「HB」と明記されてました。

鉛筆の形別もちかた評価

「普段シャープペンで試験の時のみ鉛筆」という人もいますが、軸の太さが違うだけでも結構使用感が違うものです。毎日少しずつで良いから鉛筆も使い慣れておくと良いでしょう。

特に鉛筆軸の形状が持ち方に合わないと、指の力が真っ直ぐ筆先に伝わらないのでペンだこが出来たりします。

丸軸鉛筆

丸軸は色鉛筆に多い形状でしたが、最近では普通の鉛筆でも良く見かけます。ただ、丸い鉛筆は転がりやすいので筆箱が使えない試験会場ではあまりおすすめしません。

あと、色鉛筆に丸軸が多いのは回しながら使えるようにという設計上の配慮です。鉛筆で回しながら使うと芯がとがってしまうのでマークシートには不向きです。

六角軸鉛筆

ノーマルの六角軸です。普通は六角鉛筆が唯一無二の選択になるのではないかと思います。

五角軸鉛筆

受験生(というか親御さんや祖父母かも)に人気の五角軸鉛筆ですが、鉛筆を支える3本の指のうち必ずどこか1本の指の収まりが悪くなりがちです。ちょっとしたメモを書く分には気になりませんが、長時間の使用では疲れるでしょう。

なお、目上の勧めで渡されたこの手の縁起物を「持って行け」で押し問答になったときは、使える規格の鉛筆を隠し持っていくか「仏壇や神棚に供えて見守っててくれ」とか言うと角が立ちません。

断面が四角の鉛筆と五角の鉛筆

四角軸鉛筆

四角軸の鉛筆を持ってる人は少ないでしょうが、持ちにくさではワースト形状だと思ってます。

指を一本固定すると他の2本の指がうまく支えられません。角度を変えて持つか、鉛筆の角に骨を押し当てて支える形になるので、長時間使っているとタコになったり痛みが出やすいです。

三角軸鉛筆

六角鉛筆で特に問題ないと思うんですが、個人的におすすめなのが三角軸鉛筆です。

断面が三角の鉛筆と六角の鉛筆

三角軸鉛筆というと未就学児童のもちかた練習という印象がありますが、指の隙間にぴたっとはまるので安定感が違います。持ってると言うより、収まるという感じ。机が傾いてようが肘が当たろうがまず転がりません。

慣れによる好き嫌いはあるかも知れませんが、長時間使ってると本当に楽なのでこれ是非おすすめしたい。

普段使いの鉛筆としては、書きながら時々クルクル回さないと線が太くなりすぎてしまうんですが、マークシート塗るならむしろ太く使えた方が好都合ですし。

注意事項としては、よく見る三角鉛筆はほぼ2B芯です。マークシート用に買う時は芯の濃さを確認して下さい。

ステッドラー 鉛筆 ノリスクラブジャンボ 119-HB 太三角軸 HB 12本

テストと鉛筆の豆知識

テストと鉛筆で思い出した話いろいろ。

文字がたくさん印刷されてる鉛筆はNG

カンニングは論外ですが、漢字やら公式やらぎっちり書かれてる鉛筆は没収されることがあるので気をつけましょう。(^^;

ステッドラー 鉛筆 数学公式 1810 KP72 72本入りカップ

作図の補助に使う

数学で作図するとき、鉛筆の径など目盛りの目安に使えることがあります。【2016/01/16】未確認情報書いてたので訂正します

作図が得意な人だと、ルートが出てくるような問題でも手書きグラフの実測で案外答えが出ちゃったりしますし。

たまに意地悪な先生がいて、作図から入るとドツボにはまる問題とかあるんですけど。まぁ、そこは匙加減で。

鉛筆は削らない

鉛筆をぴんぴんに削っていく人いるけど、マークシートだったら太く整えておきましょう。先が尖ってると塗るのに時間がかかるし、筆圧が強い場合は紙を掘ってしまうので間違えたときに消すのが大変です。綺麗に縁取りして真心込めて塗る必要もないですよ。

センター試験のようにマーク箇所が多い試験だと判ってる場合は塗る練習もしておくと良いです。棒状のマークなら1往復、丸いマークなら1.5か2往復くらいで塗れるように

ただ、書き込みながら解くのが好きな人の場合は芯が太いと逆に抵抗が大きくて疲れます。持ち込む鉛筆の制限が緩ければ、計算用鉛筆とマーク用の鉛筆を分けておくと良いかも。

中学入試では特に筆圧をチェック

小学生で普段2B芯を使っている場合、HB芯では筆圧が足りないことがあります。少し使っていれば慣れるので、本番で戸惑わないように事前に練習しておくと安心です。

なぜシャープペンシルがダメなのか

諸説ありますけど、良く聞くのは次の理由。

  • カンニング対策
  • 筆圧が高くなるので塗りにくく消しにくい(エラーになりやすい)
  • 芯の成分が鉛筆と微妙に違うのでエラーになるかも知れない

試験要項は学校ごとに違います。事前によく読んでおきましょう。(・∀・)

おわりに

私自身はあまり験担ぎしない方なんですけど、アイキャッチ画像に写ってる「置くとパス」なタコ消しゴムは中学受験の頃からずっとテストの度に持って行ってました。連戦連勝かって言うとそうでもないんですけど、もうほとんど癖ですね。別に荷物になるものでもないから持っていく感じ。

一世一代の試験だからって、あまり特別に考えないことです。

問題用紙が配られると、つい怖い顔になっちゃうんですけど、ニコニコしてたら良いと思います。試験会場で目が合った人って大体受かってる気がします。(個人の印象です)

良い結果となりますように。