この秋、国際宇宙ステーション(ISS)にて なんと淹れたてのエスプレッソが飲めるようになるそうですよ。
2014年秋期よりISSに搭乗予定となってるイタリア初女性宇宙飛行士のためイタリアの各機関が総力を挙げて開発したとのことです。(*´∀`){イイハナシダナ-
ISSpresso あいえすえすぷれっそ
空飛ぶコーヒーサーバーの名前はISSpresso。
「あいえすえすぷれっそ」って何それカワイイ。
イタリアの大手コーヒーブランドLavazza社、同じくイタリアの機械メーカーArgotec社、そしてイタリア宇宙機関ISAによる合同プロジェクトなのだとか。
地上では気軽に楽しめるエスプレッソコーヒーですけど、無重力の宇宙空間ならではの課題が沢山ありそうですもんね。
宇宙空間でエスプレッソを入れる物理的な問題
ちょっと考えてみただけでも深刻な問題がどんどん浮かんできます。
ISS船内は1気圧に保たれているため、水の沸点そのものは地上とほとんど差がないようです。しかし安全性を重視したと思われる設計は内圧400気圧/cm2にまで耐えられるらしく(普通は9気圧程度)総重量は20Kgにもなるのだとか。
キロ当たりの打ち上げコストは3~5百万円程度と言われてますから一杯当たりのお値段はまさにプライスレスですよ…。(((( ;゚Д゚)))
しかし、ここまで仕上げても実際にはチューブパックで飲むことになるのだし、なんか微妙に味気ないような。ストローやチューブパックで熱湯飲むと異常に熱いし宇宙飛行士の皆さんが火傷しないのを願うのみですね。(´・ω・`)
ウイダーinゼリー エネルギーイン
こう言うタイプのバッグに入れてチュルチュル。 |
Astronauts to enjoy out-of-this world coffee with ISSpresso machine (Wired UK)
宇宙専用コーヒーカップ登場か!?
【2015-03-07本章追記】
せっかくおいしいコーヒーが淹れられるようになっても、プラスチックバッグでチューチューじゃ香りが楽しめないと思うんだけど…と思ったら無重力空間専用のマグカップもちゃんと考えられてました。
宇宙でも美味しいコーヒーを飲みたいと切望する宇宙飛行士Don Pettit氏とデザイナーのTravis Baldwin氏が、宇宙でも問題なく使えるマグカップを開発中とのこと。Travis Baldwin氏のプレゼン資料に詳細説明が載ってます。
毛細管現象によって自然とくぼみにコーヒーが溜まる設計になっているとか。
ラフスケッチを見ると、無重力下でも液体がカップに留まるような形状になるよう試行錯誤しているさまが見られます。表面張力と全力で向き合ってる感じ。
容器につかないマヨネーズなんかとは完全に逆の発想で面白いですね。
On-Orbit Coffee Cup by Travis Baldwin at Coroflot.com
宇宙空間における液体のうごきとは
宇宙空間における水の表面張力と挙動を示す動画です。無重力環境やばい。見どころは1分20秒頃からどうぞ。
宇宙コーヒー実食
【2015-08-22 本章追記】
現在ISSに搭乗中の油井飛行士から、実際に宇宙コーヒーを味わった感想が届いたので貼っておきます。
宇宙で自撮りを。そんな事が、メインではなく、コーヒーの話。私はコーヒーが大好きで、地球ではほぼ毎日飲んでいたのですが、今は飲みません。美味しくないんです。気づきました!私はコーヒーの香りが好きだったことに。パック+ストローでは。。。 pic.twitter.com/GVBDewmo6t
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015, 8月 20
宇宙でのコーヒーは美味しくなかった。これだけで話は終わりませんよ(笑)。以前紹介した毛細管現象と表面張力を利用したスペースカップ。これで、同じコーヒーを飲んでみたら?美味しい!コーヒーの味と香りを楽しみながら見る地球。科学の力を実感! pic.twitter.com/khxQk3hsgE
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) 2015, 8月 21
やっぱり表面張力マグカップは液体がちゃんとホールド出来るんですね!子供の頃と比べると宇宙食のバリエーションってすごく増えてて、そのへんの技術革新にも注目してます。
BCC スペースフード バニラアイス
宇宙食が普通食に近づいてきたので、もはや市販の宇宙食は全時代の遺物になってきましたね。 |
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