本日6月13日は小惑星探査機「はやぶさ」の日です。
普通のミッションなら打ち上げ日やミッション遂行日が記念日になるところですが、みんな大好き「はやぶさ」は、もちろん帰還日にフィーチャーされてますね。
はやぶさの旅路ざっくりまとめ
打ち上げ日から遡ること十余年。
小惑星行きの使命を受けたMUSES-C(後のはやぶさ)は、紆余曲折あって小惑星(25143) 1998 SF36(後のイトカワ)へ向かう事になりました。
さらに内之浦の発射場から太陽周回軌道に投入されたのが2003年5月。イエンジントラブルやスウィングバイで行きつ戻りつ2005年11月イトカワに到着しました。
彼の地での目的を果たしたのか一抹の不安を抱えたまま、はやぶさは帰還の途へ向かいます。
途中、何度も通信が途切れながらも這々の体で地球重力圏へ。そして最後くるっとしてパシャッとしてぶばばばば、ですよ。
そして最後に一花咲かせつつ「おかえりなさい」したのが2010年の今日というわけでした。
小惑星イトカワの粒子
長い長い旅路の果てにイトカワから持って来たおみやげというのがコレ。
右下のスケールを見ると判る通り、髪の毛の断面よりずっと小さいですね。イトカワ粒子は中央部のみ、細く針状に広がって見えるのは保護材の亀裂です。
宇宙由来の岩石は組成や密度が地球の砂と違うため、こんなサイズでも区別できるのは興味深いことです。
そして主成分がペリドットと判り、日本中が「ほほー!」と思ったのが2011年末。
まさか1年後にほぼ同じ組成の隕石が5トンも落ちてくるとは誰も想像だにしなかったわけですが。
イトカワのサンプル粒子を見に行って
元天文部&地学徒としては大気圏突入による熱変性を受けてない岩石サンプルに興味津々ですよね。だからわざわざ展示を見に行きました。
ただ、会場で意味不明な厳戒態勢が敷かれていた点は首をひねらざるを得ませんでした。もちろん得がたい貴重なサンプルが公開されるのですから神経質になるのは判ります。
でも顕微鏡のピントを合わせようと思ったら警備員すっ飛んできて注意されたのはちょっとモヤモヤ。アクリルケースに囲われて顕微鏡筐体には基本触ることが出来ない状態だったし、私が触ろうとしたのは箱からわずかに出てた接眼部だったのですが。
別に触れないなら触れないで構いません。触らせてくれないなら顕微鏡の調整くらいやっといて欲しかったです。おそらく警備員さんへの指導が不十分だった上に現場も余裕がなかったのでしょう。
…というか、ずれたピントが調整できないのなら、完全に隔離したモニターに調整済みのスコープで拡大してくれたほうがよほどマシでした。「本物を見た」という形ばかりの満足を求めて足を運んだわけではないのです。
限られたリソースの中で地球に戻って来たのは本当にすごいことだと思うんだけど、この温度差はどうも馴染めそうにありません。(ಠωಠ)
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