冥王星の接近で思い出したパイオニア10号の悲哀

昨日の月×金星ランデブーは今ひとつでしたが、今日の冥王星接近はむちゃくちゃ近いですよ!

月と冥王星が接近する日に冥王星が準惑星じゃなくなった時のことを思う

「見えない」にも色々定義があるでしょうけど、この場合「最接近したときの月が観察できるはずの場所はどこも真っ昼間」って意味ですね。

太陽系外に飛んでいったパイオニア10号の話をしますよ

ところで。どうして見えもしない冥王星の話を持ち出したかと言えば【私を地球に連れてって】でやったパイオニア10号の続きをしたかったから。

1972年に打ち上げられた10号の運用計画は当初10年ほどに過ぎなかったと言います。

…とはいえ、あの手の探査機はかなりオーバースペックに作ってありますからなんだかんだで30年以上 交信が続き完全に連絡が絶えたのが10年前(2003年)の1月22日だったという。

当時ちょろっとニュースになったので覚えてる方もいらっしゃるでしょうか。

パイオニアが打ち上がったとき、冥王星は惑星だった

で、パイオニアに搭載された太陽系を示す宇宙人宛のメッセージプレートには当然 冥王星も描かれているわけですが、ご存じの通り現在の冥王星は準惑星に再定義され惑星ではなくなってます。

その議論を俎上に乗せたのが、2003年10月に確認されたエリス(2003 UB313)という天体の存在なんですね。

この冥王星より大きな天体は、公表された当時「すわ、第10惑星の発見か!?」と、ちょっとした騒ぎになったんですけど冥王星以上に変な軌道の星だったので「それより、エリスと冥王星で新ジャンル作る方が妥当だよね?」…って事になり今に至ります。

結局 何が言いたいかというと、パイオニア探査機は冥王星が惑星でなくなったことなどチリほども知らぬまま その手紙を携え今も宇宙人との邂逅を夢見て旅しているわけですよ。

さらに言えば そんなメルヘンな話をしたい訳でもなくて、作った関係者もまさかこんな事になるとは思ってなかっただろうな、とか思うとなかなか感慨深いものがあります。

ちなみに個人的なことを言うと冥王星の存在自体は相当好きです。

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