「冬はつとめて・夏はよる」どこかで見覚えありますね。そう、清少納言の枕草子の第一段です。四季折々に良い時間、夏のそれは夜であり、冬は早朝であるという。
実はこれ、日本列島全体が一斉に日の出日の入りを迎える時間帯とも一致するんですよ。ちょっと判りにくいと思うので日の出日の入りをシミュレーションさせてみました。
春分の頃の日の出&日の入りの様子
図は、春分の日本列島を宇宙から眺めたものです。太陽による地球自身の影が、ほぼ経線に沿っていますね。このラインが日の出と日の入りゾーンを表しています。
時系列に応じて東から西に移動してるのが判るでしょうか。
秋分の頃の日の出&日の入りの様子
次に秋を見てみましょう。こちらも日の出日の入りを示す地球の影がほぼ経線に沿っており、東から西に移動してるのが判ります。
夏至の頃の日の出&日の入りの様子
では夏はどうでしょう?
がらっと角度が変わりましたね。
朝は道東から九州にかけて順に夜が明けてるのが判ると思います。根室の夜明けから沖縄まで、たっぷり2時間近く掛かるようです。
一方、夕方は日本列島のアーチと平行に千葉辺りから暮れていくんです。主要都市が闇に飲まれるまで わずか30分ほど。この時期、天文クラスタのTwitterは同時に各地の夕焼けが投稿されて実に見応えがありますよ。
冬至の頃の日の出&日の入りの様子
そして冬。こちらは夏とは反対で夜明けが同時に訪れます。夕暮れは時間差で。
以前も書いたとおり初日の出は各地でほぼ同時に味わえることになりますね。地軸の傾きによる偶然なんですが、何だか凄く運命的だと思わないか君たち!(・∀・)
朝焼けタイミングと夕焼けタイミングまとめてどうぞ
では朝焼けと夕焼けの流れをまとめて四季折々にご覧下さい。
結構違うの面白いでしょう?補助線として心の目で緯線を引けば、夏の北極圏と冬の南極圏に白夜が出ることも判りますよね。それぞれの背景に見える星が違うのも地味に要ちぇきです。
かように星好きとは、空をぼんやり眺めてるうちに宇宙まで飛んでってたりする生き物なのでした。
…というわけで、遠恋カップルなんかが一緒に空眺めてキャッキャウフフしたいときは「夏はよる・冬はつとめて」って覚えといて下さいね!
それではまた。(・∀・)
4D2U MITAKAにて作図しました。
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