イギリス式ショートブレッドのレシピを「ふすま」に変えてみた

はったい粉のショートブレッドをケーキ仕立てにしました。薄力粉だけで作るショートケーキと比べて麦の香りが引き立ちます。ドライフルーツなど散らしておもてなしにもどうぞ。

イギリス式ショートブレッドのレシピを「ふすま」に変えてみた

ショートケーキと言えば、一番に思い出すのはスポンジ生地に生クリームと苺でデコレーションした不二家式ショートケーキでしょうか。

でも、紅茶と合わせるなら断然イギリス式のショートケーキだと思う。核となるショートブレッドは材料混ぜて焼くだけなので、スポンジ生地と違って生地が潰れる失敗がないのも嬉しいところです。

今回は全粒粉の代わりに「はったい粉(大麦粉)」で焼いてみました。

後口が軽くて和菓子みたい!はったい粉は常にストックしてるから使ってみたんですが、後味にすっと引く涼感があります。こーれはヒットでしたね。 (*´艸`*)

「苺のショートケーキ」英仏日の違い

日本ではケーキの王道とも言えるスポンジ生地を使った苺のショートケーキですが、実はヨーロッパにそれらしいお菓子がないのは良く知られた話です。

フランス菓子だと思われてるけど、フランスでショートケーキと似た位置づけのお菓子である「フラジェ(Fraisier)」はスポンジ(またはシャルロット生地)にぽってりしたムースが乗ってます。フランスから北欧にかけてはマジパン載せたケーキが多いですね。

フランス風ショートケーキ「フラジェ」Fraisier Julien Menichini via on Flickr(CC-BY2.0)

一方、イギリスやアメリカであえてショートケーキと言えばサクサクしたビスキュイを指すのが一般的です。

shortが指すのは「サクサクする・もろい」であるとか、材料で使う製菓用油脂の「ショートニング」であるとか、「短時間で作れるから」、「味が落ちるのがはやい」とか、諸説あるようですが、いずれも日本式と比べると ほぼ別物。

日本のショートケーキは、フランスのかっちりした感じと、イギリスの口当たりの軽さと、カステラ文化が合わさった独特のお菓子と言えるでしょう。

レシピと気候はセットですから、日本のショートケーキは日本の風土に合ってたんだと思います。

みんな違ってみんないいのだ。(´∀`*)

はったい粉ショートブレッド 材料

さて、能書きはこの辺にして作るぉ。目安としては21cmパウンド型くらいのサイズです。

ただし型に流し入れる製法じゃないので同型に伸した生地が複数必要です。クッキー生地のようにまとまるから平たく成形して天板で一気に焼いたほうが効率的かも知れません。

  • 薄力粉 ………………………… 100g
  • はったい粉(全粒粉でも)…… 100g
  • バター ………………………… 100g
  • 三温糖かきび糖(砂糖でも)… 120g
  • 生クリーム …………………… 100cc
  • 砂糖 …………………………… 40g
  • フルーツ ……………………… 大さじ2
  • 粉砂糖(あれば) …………… 大さじ2

はったい粉とは

はったい粉というのは、大麦を炒って粉にしたものです。(表題の「ふすま」は小麦胚芽のことなので微妙に違うんですけど、同じジャンルとして扱われることが多いのと文字数の都合で使いました。)

別名として「麦焦がし」「こうせん」などとも呼ばれます。きなこと似てるけど独特の香りがあって、好きな人は粉のまま砂糖まぶしてモフモフ食べる。(←私だ)

はったい粉。スーパーでは小麦粉売り場の片隅とかにあります。

はったい粉ショートブレッドケーキの作りかた

写真を撮る都合でいつもより丁寧に作りましたが、ボウルに材料をどんどん突っ込むだけでも全然OKです。

薄力粉とはったい粉を混ぜてふるいにかけておく

空気を含ませると言うより、粉をよく混ぜるためですね

ボウルにバターと三温糖を入れて混ぜる

バターと砂糖

もったりするまで練る
バタークリーム

「砂糖の粒がなくなるまで」などと言われますが、砂っぽい感じがなくなってぽってりしてくればOK

粉を足して混ぜる
バタークリームに小麦粉とはったい粉を混ぜる

最初にふるっておいたものを混ぜます。結構ポロポロ

生地を1時間寝かせてから薄くのばす
スコーン生地を二つに分ける

乾かないように覆って粉とバターが落ちつくまで冷蔵庫に入れます。ベンチタイムは割と適当。一分一秒を争うようなお菓子じゃないしお好みでどうぞ。で、生地を広げます。

170度のオーブンで20~25分焼く
ほんのり焦げ目がつくまで焼きましょう
クリームとフルーツでデコレーションする
砂糖と生クリームを泡立ててフルーツや粉糖で飾るです

ショートブレッドケーキ 簡易レシピ

素朴なお菓子なので、とことん手抜きしてしまいましょう。手間暇かけるのも味のうちだけど、面倒臭くないのも味のうちです。

ショートブレッドの作りかた(お手軽バージョン)
・薄力粉とはったい粉をビニール袋に入れて振り混ぜておく
・別のビニール袋に室温に戻したバターと三温糖を入れてこねこねする
・バタークリームの袋に粉を足してこねこねする
・袋のままひとまとめにして空気を抜いて冷蔵庫で1時間寝かす
・袋から出して成形する
・170度のオーブンで20~25分焼く
・生クリームを泡立てる
・フルーツや粉糖と一緒に飾る

\ビニール袋万歳/

気をつけたいポイント

  • 1cm以上の厚めの生地はフォークで穴開けると焼きむらが減ります
  • 生クリームは泡立てすぎると分離するのでほどほどに
  • 心配なら植物性ホイップクリーム使いましょう
  • 生地が熱いうちにデコレーションすると悲惨なことになります
  • 生地は寝かせる段階まで作っておくと冷凍可です
  • ビスケット状に焼いて生クリーム別添えにするとパーティー向き

ショートブレッドの食べ方

いかにもイギリス菓子って風情が漂いますが、それだけに紅茶との相性はさすがです。ざっくり切り分けてクリームでからめながら頂きませう。 (*´艸`*)

こってりしたのが苦手な人はショートブレッドだけでもお茶請けになります。その時はサブレのように最初から小さく焼くと品良く仕上がりますよ。

ウォーカー ショートブレッド

カロリーメイトに似てる?残念、こっちが元祖でした!

よく見かけるのは薄力粉だけで作るレシピですけど、全粒粉などを使ったタイプのほうがやっぱり抜群に香りが良いです。今回 はったい粉を使いましたけど、きなことかでも美味しいと思う。

薄力粉以外を使うときに栄養価を引き合いに出す人いるけど、単純に美味しいからって理由で食べた方が良いと思うなぁ。

ショートブレッドのイギリス式ショートケーキ

それでは皆さん良いティータイムを~。(´ω`*)

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途中までこっちと同時進行でした。