粉々になったファンデーションを復活させる方法いろいろ

粉々に砕け散ったパウダーコスメの再生方法です。

粉々になったファンデーションを復活させる方法いろいろ

パウダーファンデーションを普通に使ってただけなのに割れた…とか、買ったばかりのファンデを落として粉々に砕けた…というときの対処法です。

プレストファンデは割れるもの

ケーキ状に固まった粉状の化粧品をプレストパウダーなどと言いますが、あれは途中で崩れるようにできております。(暴言)

…ということで、粉々ファンデーションを蘇生させる方法あれこれのご紹介です。

  • ひたすらプレス(難易度★★)
  • 練り直し充填(難易度★★★)
  • ルースファンデにする(難易度★)

難易度とか書いてますが、作業難易度はどれも大差ありません。実質的には「仕上がり強度」に近いニュアンスだと思って下さい。

下準備

ファンデーションが割れた!

割れたピースを清潔な袋やラップなどに集め、揉んで塊をほぐします。余分な皮脂などが混ざると変質の可能性があるので、なるべく素手で触らないように作業します。

このとき、床に落ちたり濡れたかけらは不衛生なので処分しましょう。容器ごと落として鏡やプラスチック片と分離できない場合も諦めて下さい。安全第一で!

粉々ファンデを復活させたい

ひたすらプレス(難易度★★)

【長所】特別な道具が要らない
【短所】仕上がり強度がイマイチ

  • ファンデをケースに戻す
  • 粉の上からラップやオーブンシートで覆う
  • 均等に力がかかるように押し固める

元の容器に粉を戻して、ギュウギュウ押し固める方法です。表面に作業用のラップやシートをかぶせて押すと、それなりに固まります。平らな板を乗せてその上から力をかけると、より均一に押されて仕上がりが綺麗です。

全体に固まってきたら、容器の縁も丁寧に押さえときましょう。強度を出したいときに端の処理は大事です。

ただし、どんなに頑張っても購入時の硬さには戻りません。残念ですが、化粧直し用に持ち歩いてた場合は自宅で使うようにして下さい。

ちなみに市販のファンデーションがどれくらいの力で押し固められてるのかというと、コスメ向け粉体プレス機の出力が20kN(キロニュートン)とかそれ以上だそうです。つまり軽乗用車2~3台分の重さでプレスされていることになるので、ご家庭で元の強度を出すのは難しいです。

コツらしいコツと言えば、残ったファンデーションの量に対して適切なサイズの器を使うことでしょうか。清潔な容器であれば元の金皿じゃなくても構いません。ある程度パウダーの厚みがあった方が作業しやすいです。

手作りファンデーションコンパクト用 丸型金皿

練り直し充填(難易度★★★)

【長所】きっちり固まる
【短所】さじ加減に注意

  • ラップなどにファンデーションを広げる
  • ファンデーションに精製水をスプレーする
  • 粉の湿り気が均一になるよう混ぜる
  • 型に戻してラップの上から押し固める
  • 完全に乾かす

パウダーに湿り気を与えて全体をまとめてから、型に入れて押し固めます。練ると空気が抜けますから、粉だけの場合よりもしっかり固まりやすいです。

このとき乳液や化粧水を使う人もいるようですが、水分が飛んでも油分や多糖類が残るとファンデーションとしての使い勝手に影響します。元々の原材料としても使われている素材なら無難だろうと言うことで、精製水をチョイス。

化粧用 精製水

気をつけたいのは水分量です。あんまりデロデロにすると乾きが遅くなり、品質に影響します。加える水分はなるべく少量で済ませたいので、スプレー容器などで少しずつ含ませるようにします。

極細ミスト スプレーボトル

練ると言っても、小麦粉などと違って粘りは出ません。感覚的にはきなこを水で練る感じに近いです。ラップの上から握ってみて、良い感じに固まるようならケースに移します。

その後は前章と同様、ラップなどで覆って平らな板を乗せてぎゅうぎゅう押します。粉だけの時と比べて、だいぶ締まるんじゃないかと思います。縁を押さえるのも忘れずに。

あとは完全に乾くまで、埃が入らないようにして一晩くらい置いとけばOKです。

再生した粉々ファンデーション

ルースファンデにする(難易度★)

【長所】最後まで使える
【短所】使用感に好みが分かれる

砕け散ったファンデーションを、いっそ粉のままルースファンデーションとして使います。

固める方式はいつか再び割れる可能性があるのですが、粉のままなら最後まで使い切れるという説も。容器を移し替えるだけなので手軽です。

パウダーケース

ルースファンデーションの派生として、手持ちの乳液などに混ぜてクリームファンデっぽくアレンジするという手もあります。ワセリンとかハンドクリームとか、混ぜ物を変えるとテクスチャも若干変わります。絵の具とメディウムの関係に近いです。

一気に混ぜると分離したり変質したときに丸ごと無駄になるので、面倒でもその都度混ぜるのオススメします。

おわりに

…というわけで粉々ファンデーションの復活法でした。

そもそもどうしてこんな話を書き始めたのかというと、粉体加工用の油圧機器を調べてるうちにコスメ用プレス機の存在を知り、諸元表を見て感心したついでにファンデーションが割れてたことを思い出して補修をはじめたからだったりします。(何)

ちなみに「ファンデくっつくよ☆」って話をしてたら「割れたら買い替えなよ!(⊙ω⊙)」と怒られてしまったので、この記事に需要があるかどうか微妙によく判ってません。

あと女子力の方向性がだいぶおかしいとも言われたのですが、当研究所における女子力は力学として扱える内容が主な観測対象となっております。ぜひ女子力(物理)の向上にお役立て下さい。( ・ㅂ・)و