ふたご座カストル・ポルックスの丸め誤差格差

天界きっての仲良し双子、カストルとポルックスのちょっと残念なお話。(実は彼らは双子と言うより四つ子だったりするのですが)

ふたご座カストルとポルックスの明るさについて

さて。二日にわたって星の等級についてご説明しましたが、今日はその番外編的なお話です。

ふたご座はお兄ちゃんが二等星で弟が一等星

いま、宵の高い位置にあるふたご座は明るい星二つを擁しています。

星座絵だと それぞれ双子の頭部を表していますね。東の橙っぽいのが弟のポルックスで、西の白い星が兄のカストル。どちらも大変明るい星ですが、厳密に言うと弟のポルックスが1.15等級兄のカストルが1.58等級となってます。

等級も割と揃っていて、さすが双子に見立てるだけある…という感じですが、整数で表現するときは四捨五入することになってるのでお兄ちゃんは2等星扱いなんですね。

神話の上でも、弟は神の血を引いてるけどお兄ちゃんは人間だからすぐ死んじゃうし。

ポルックスのような色がついてないぶん、カストルの方が目立って見えることも結構あるだけに気の毒です。しかもカストルは天文学的に見ても沢山の星が集まって一つの星に見える、とても面白い天体なんですよね。

神話上のカストルは、人として生まれながらも有能で神々たちにも愛されました。

神話上のエピソードは現実の星の姿を投影していることがとても多いのですが、昔の人もこの不思議な星の秘密を知ってたのかしら。ちょっと気になるところです。

【参照記事】

【ふたご座はじめて神話 ~人妻レダと白鳥のゼウス~】

カストルとポルックスの誕生秘話。ゼウスのダメっぷりがすごい。

1等星の明るさとは? ~星の等級のはなし~

星の等級のしくみについて。

ふたご座をオリオン座から探す方法~流星群予習編~

賑やかな冬空を彩るふたご座は都会の裸眼観測にも向いてますよん。

星座・天文 萌えて覚える宇宙の基本 星座天文萌研究会 (著, 編集), 渡部 潤一 (監修)
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このノリで渡部潤一先生が監修という驚異的な本。中身は割とちゃんとしてます。