第１回たまには金について真剣に考えてみよう会議

2013/07/26 2014/04/14

こんにちは、おちです。

普段、サイエンスだ、テクノロジーだ、この研究者がスゴイ！…とか小綺麗なこと言ってますけど、やっぱり金は大事です。金がなけりゃ携帯だってパソコンだって使えないわけですし。

しかし事業仕分けとその後の予算編成騒動にも見て取れるように高級誌(?)においても短期損益だけ見てドヤ顔で切り捨てる論調が多くて正直うんざり。マネタイズにneedとseedで攻めるなら、科学は長期視野で見ましょうよ！

…というわけで、本日は広告と金についてのお話です。

金について考えよう

ウマーな投資話かと思った？残念、さやかちゃんでした！

残念、さやかちゃんでした

え－。いくつかの大手サイトで「2オンスの金」を「57g」って訳してて大変がっかりしたので検証記事を書きました。元記事は先日もステキだとご紹介したScience World科学広告の話です。

…マネタイズ?
何の話ですか?
おち研は暮らしを素人科学するサイエンスわっしょいなサイトです！(`・ω・´)

1オンスには28.35gと31.1gの2種類ある

まずは該当のアートワークをご覧下さい。

22Kの金が62gあれば18.58m²の看板を覆える

【2oz. of gold can cover this billboard】

via Chairman Ting on flickr
すごいですね、金閣寺も真っ青。本当に金箔貼ったそうです。22金だそうですが、ここで本題としているのは「オンスが何グラムを指すか」についてです。

一般に「1オンス = 28.35g」なんですけど、実はオンスには2種類ありまして貴金属を扱う場合は通常「1オンス = 31.1g 」の「トライオンス」を使います。Science Worldの記事中ではこのオンスがどちらかは言及されてませんけど「2オンスの金」を57gとするのは常識的にはちょっと考えにくい。

…ということで、62gの金とはどんな感じかについて考えていきたいと思います。

「2オンスのゴールド」とは…

62gの金って言われても実感湧かないですよね。判りやすい例で言うと1オンス金貨2枚分です。…っていうのは冗談ですけど500円玉にすると9枚分ほどの重さ。結構ずしっと来るんじゃないかと思います。

厳密な比重は合金の内訳によって変わりますが、金そのものの比重は19.3g程ですから体積だと3cm³くらいにあたるでしょうか。牛乳パック1本分の体積が20Kg近くになりますね。

アニメなんかで良くアタッシェ一杯の金塊を軽々持ち上げたりするシーンがありますけど、実際のところ人間業とは思えません。

また22K（＝金含有量91.6％）物性データの近似値として、日本でよく使われる『４号色（＝金含有量94.4％）金箔』の値にならいました。1万分の1ないしは2mmの薄さまで延ばせるようです。つまり1cm³の金塊から5～10m²の金箔がとれることになり、3cm³では20m²前後となって広告が確からしいことも判りました。

ただ、この広告にはまだ裏があると思うんですよ。