オリオン座とさそり座は神話上 非常に仲が悪いため、同時に観測出来ないことになっております。

…ところがどっこい、実は一緒に見られるよ。そう、南国ならね。
オリオン座とさそり座は仲が悪い
オリオン座とさそり座は空のちょうど反対側にあります。それというのも、サソリの毒によって命を落としたオリオンが さそり座を避けて逃げ回っているから。
星にまつわる神話の中でも有名な話ですよね。
ただ、実際に空を眺めていると春空などは まだまだ夜が長い一方で夏の星座も現れ始めてます。後もう一息で一緒に見えそうな気がしないでもありません。
デジタル星図で検証してみよう
…というわけでデジタル星図で確認してみましょう!
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高機能なソフトになると時間や観測場所も自在に変更できるので、星の運行規則を理解するのにも役立つ優れものですね。そこで2月の明け方の空を調べてみました。
すると、それぞれの一等星である さそり座のアンタレスとオリオン座のベテルギウスが本当に10分くらいだけ、一緒に上がってることになるんです。(´∀`*)
低緯度地域だと同時観測が可能
観測点を少しずつずらしていくと、南に行くほど観測しやすくなるようです。四国・九州・沖縄以南の人は是非チャレンジしてみて下さい。
…ということは神話で仲が悪いのは嘘になる?…と思うかも知れませんが、オリオンとサソリの仲が悪いのはヨーロッパでの話なので、日本で同時に見えても特に矛盾しないことになります。
そういう点でも非常に面白い話だと思います。
さそりは空にあっても なお大地を這う
ちなみにさそり座は黄道12星座のうち一番低いところを通る星座ですが、高緯度地域から見ると日本で見るより さらに地面に近いところを通ります。
つまり神話が発達したギリシャやローマでは、まさにサソリの名の通り地面すれすれのところにいるわけです。
それに地中海沿いに住む人々は南の対岸であるアフリカ大陸にサハラ砂漠があることを知っていたはず。
だとすれば、南の低いところで天の川という星くずに包まれた赤い星をサソリに見立てた彼らの想像力は本当に豊なんだな…なんてことを思うのでした。
【追記 : 2013/03/04 】
この話は星好きの方に割と面白がって頂きました。調べた限りでは1月あたりを中心に、九州・沖縄など低緯度で好条件のはずなので、もし本当に両方見た方がいれば教えてください。(^^
コメントをどうぞ(´ω`*)