上弦の月という名の楽曲がいくつかあることを知りました。星好きとして見過ごせません。天文クラスタ目線でそれぞれの歌詞を聞き比べてみました。
上弦月の特徴
簡単に言うと半月です。新月から一週間経った月齢7の月。日の出から6時間ほど遅れて昼より空を彩り始め、夕映えに浮かぶ姿が見事ですよね。
記憶の中の若い半月は年を経るに従い次第に闇夜に飲まれていきますが、いずれも家路へ向かう道すがらに灯る淡い光が印象的です。多少メロウに落ちたとしても夜半までには沈みますから、時間帯から受ける印象としては下弦の月より健全でしょう。
『上弦の月』エントリー解説
流行歌で空を見上げる時のメンタルはルサンチマン か サンチマンタリスムのどっちかです。嫉妬にしろ感傷にしろ語るだけ野暮って話もありますが、細かい事を言い出したら切りがないのでそこはゴリ押ししていきますよ!
それでは「夕日に照らされ、あどけなさを残す弦月に思いを寄せた歌」を勝手に聞き比べてみましょう。
弦月を奏でて生まれた楽曲、今回ご紹介するのは以下の三曲です!いずれも検索して初めて知りました。ちなみにリンク先は歌詞検索に飛びます。
評価ポイントとしては「新月から一週間」「夕方から宵にかけてが見頃」あたりの天体特性をどう表現しているかが中心ですね。あくまで天文学的な考証であり、楽曲としての全体評価ではない点にご注意ください。
ちなみに わたくし割と音楽好きですが、普段メロディ・アレンジ重視で歌詞を精読することはまずないのでジェットコースターレビューになるであろうことは予めお伝えしておきます。( ・`д・´)
SAYAKA (神田沙也加) 『上弦の月』
SAYAKA 上弦の月【視聴あり】 |
曲情報が本人作詞だったので、最初「う。」…って思ったんですけど、そこは冷静になって鑑賞いたしますと、月の描写は非常に心象的です。
「月が満ちてくように 溢れていく」
「君に会えて 君と始まって 君と共に愛される日を」
「このまま側にいて 上弦の月」
ハイティーンの世界観としては十二分な叙情感と言えるでしょう。
彼への気持ちと、ベターハーフになり得なかった現実が交錯して消せない想いをメタファーに閉じ込めたって感じでしょうか。(おざなり?)
知らない曲を詩先で聞くのは先入観が出て好きじゃないんですが音が乗ったら意外とすっきり、想像してたよりずっと好印象でした。
田村ゆかり 『上弦の月』
田村ゆかり 十六夜の月、カナリアの恋。【視聴あり】 |
お次はゆかりん 永遠の 17才です。
「暮れかけの空に 真っ白な月」
「咲き始めた恋は 知らず知らずに あなたを知るたびに 膨らんでいた」
これは良いですね。夕暮れ時だし、ただの「好き」から「恋」に向き合うさまが上弦の頃の月が持つ特徴と一致していて天体としての描写に違和感がありません。
ただしめっちゃ甘々やで。
聞いてる間、完っ全に固まりました。ラブリーなの苦手な人はくれぐれもご注意下さい!><
V6 『上弦の月』
のっけからキタ!
朝まで君を 抱きしめていたい
いや、その時間だととっくに沈んでるんですってば…。:;(∩´﹏`∩);:
…と思いきや、よくよく考えると月は当該時制において沈んでた方が良さそうな雰囲気ですね。つまり文脈的は仮定法に近い構造と言えます。
考えられる状況としては、「彼女といられるのは所詮夕方のみ」または「独り寝の朝に昨夜の思い出を反芻」といったところでしょうか。なしえない願望を表現したものであれば問題ないでしょう。
いつでも君だけ見つめている 心に上弦の月
やはりここでも「二人で一つ」の暗喩として半分の月を取り上げているのでしょう。実は横倒しにしたとき上に来るのは下弦の月だったりするけどね。
初見だと主人公は二十代前半で思い出話をしてるのかなと思ったんですが、シチュエーション的には もっと幼い感じなのかな。二人の間には多少の波乱がありつつ、まだまだこれから、みたいな。
うーん。
うーん。
うーん。
歌詞から読み取れるシチュエーションの整合性に思うところが色々と色々と色々とあるのですが、各所から怒られそうで怖いので止めておきます!><
一応弁解しておくと「いっしょに 満ちていこう」ってフレーズがあって、そこが非常に印象的だっただけに、ほんと勿体ないっておもったんですぼくは!
ダメだ…。こんなグダグダな文章なのにメチャクチャ体力を消耗した…。すみません、今日はテーマの選定を完全に間違えました…。(u_u;)
V6 CHANGE THE WORLD
3曲マキシでファン推しは3曲目みたいだから大丈夫だと思いたい。 |
芥川龍之介 羅生門・鼻
「サンチマンタリスム」 |
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