「地球照」(ちきゅうしょう)とは、細い月の暗い部分がうっすら光って見える現象です。一度地球に達した太陽の光が、地球からの照り返しによって月の影をほのかに浮かび上がらせているんですね。
三日月など、月が細いとき特に美しく輝くので是非観察してみて下さい。きっと月の魅力を再認識することになると思いますよ。(´ω`*)
【 もくじ 】
【 おしらせ 】
サイト内に散在していた地球照にまつわるエピソードを再編しました。今後、地球照にまつわる小ネタは本稿に追記していきます。 【2015-09-09】
地球照(ちきゅうしょう)とは
【初稿発表:2015-09-09】
冒頭でも書いた通り、地球照とは地球による太陽の反射光が月の影を照らす現象を言います。
…と書くと身もフタもないんですが、実際は光る月との対比が非常に美しい現象。道具も何も要りませんから、気軽に眺められるのも都会派ゆる観測勢には嬉しいところです。
海をたたえる地球は、宇宙から見ると月よりずっと反射率が高く非常に明るく見えると言います。そのため地球と太陽の間を月が横切るときに、光が遮られて見えないはずの月の影に地球の照り返しが映り込むのです。
どんな時に観測出来るの?
簡単に眼視できるのは新月を挟んだ前後3~4日といったところでしょうか。地球の水鏡は本来太陽に向けて照り返しているため、月が地球と太陽の間を通り抜けるときに光をたっぷり受けるからです。
ただし細い月を観測出来るのは日の出前や日没直後なので、とっぷり暮れた後は見られないことにご注意下さい。
天体観測入門として、月を毎日眺めるだけでも発見がたくさんあります。ぜひこれからは細い月を見かけたら地球照を気にしてみて下さいね~。
闇夜を照らす地球照
【初稿発表:2013-02-05】
地球照(ちきゅうしょう)の見ごろは新月の前後三日くらいです。
子供の頃、眉月を不思議な気持ちで眺めていた。なぜこの頃に限って、影が淡く浮かぶのだろうと。
月には、光を散らす大気がないのに。
やがてそのともしびの正体は、今いるこの星から放たれた光と知った。もちろん原始は太陽だけど。
でも惑星に過ぎないはずの地球が、碧落(へきらく:空)を貫いて再び38万キロ先の闇を照らしている事実は 何だか喜ばしくもある。
そういえば、ここは水をたたえた星なのだ。
宇宙から見ればさぞかし輝いていることだろう。
たとえばその月の影に立ち振り返って空を仰げば、満月の3倍の光をはね返す 16倍もの面積を持つ青い星が 闇夜にぽっかり浮かんでいるはずなのだ。
されど その景色を知るのは わずか12人の男達。
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月に降り立ったのは12人だけど、月軌道で待機してた人たちも含めれば22人なり。 |
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由来はアポロン、アポロ計画と一緒です。正確に言うと、ここのパーツはチャーリーブラウンと呼ばれます。 |
863 / 旧URL http://www.02320.net/2013/02/05/moon-shadow-via-earth/
地球照でタイムトラベル
【初稿発表:2013-02-15】
細い月の暗いところ、よく見ると真っ暗じゃなくて光ってますよね。この現象、地球照と言います。
地球に届く光と時差
普段気にも留めずに過ごしてますが、見上げる星の光はまさにタイムカプセルそのものです。10光年離れたところにある星の光は10年前に放たれたもの。
同様に太陽の光は8分19秒あまり前に生まれたものです。すると地球照の光はもう少し古いことになりますね。
このほのかな光は、一度地球に届いた太陽光が更に月に照り返してきたものだからです。そのつもりで外に目をやれば、目に映る世界は多彩な時系列が折り重なった光の調和で出来ているのだと言えるかも。
たとえば いま目の前にいる猫は、ただの幻かも知れません。…だけど、もし伸べた手が空を切らなければ?
猫は確かにそこにいる。
不確定な時制。
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672 / 旧URL http://www.02320.net/2013/02/15/earthshine-could-be-timetravel/
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