運動したり、肉体改造するのは自分の体を使った人体実験だと思っています。
先人が模索した成功率の高い手法を、うまいこと自分の体に読み替えて狙い通りの結果が出るとゲーム的でとても楽しい。
ただ人間の体は個体差が大きいし、計画通りにいかないことも多いです。
そこで、科学実験の手法に学ぶ「そんなはずじゃなかった」を減らす方法をご紹介。
普段の消費エネルギーを把握する
ひとたびダイエット法を探すと それはもう様々なメソッドが出てきます。
たとえ一時的に体重が減ったとしても体を壊しそうなもの、効果的で長く続けられそうなもの、いろいろあるけど科学的に実証されている唯一絶対の法則がこれ。
消費エネルギー > 摂取エネルギー …を維持すると体重が減る
そんなの当たり前じゃんって感じですけど、それ以外の手法は個人差や状況によって効果があったりなかったりです。
でも、食べるより使うほうが多ければ確実に痩せる。じゃぁ、それを実現しやすい環境を整えればいい。
毎日の摂取カロリーを把握する
この時期、知り合いからダイエットの相談を受けることが多いです。
「どうすれば痩せる?」って聞かれることが多いんですけど、「その前に、毎日何Kcalくらい食べてる?」って聞くと答えられない人が結構多い。
体重減らすにあたって、把握すべき要素は ざっくり3つです。
さっきの式に当てはめて、最終的に次の形に持っていきたい。
基礎代謝+活動量 > 摂取エネルギー
実際のところ正確な基礎代謝量はまず計れませんし、1日中動いたすべての消費エネルギーを算出するのも個人差が大きくて無理です。
とは言え脂肪1Kgを減らすのに必要な消費エネルギーは8000Kcal程度だとわかっています。運動による消費エネルギーも、体重と運動強度が判れば およその値を計算できる。さらに基礎代謝量についても、ざっくりだけど年齢性別ごとに目安となる代謝量が判っています。
…ということは、普段の食事量がわかれば必要なデータが全部揃う。あとは式が成立するように、それぞれの値を調整するだけです。
シンプル。
しかも消費量は個人差があるけど、食べた量は揺らぎようのない事実です。「ダイエットする気力ならだれにも負けない」みたいな謎要素より、まずは信頼できるデータを集める。
体重を積極的に維持してみる
ダイエットを始める前に、体重の安定維持から始めてみてはどうでしょう。やせたい人でも、自分の体重を即答できないケースが結構あります。
即答できない、というか安定してない。「だいたい〇Kgだけど、気づくと上下2Kgくらいの幅がある」みたいな。
こういう状態でやせようと思っても、「運動したのに跳ね上がった」ってことになって心が折れます。
「痩せたいから朝食抜くことにしたんだけど全然減らないんだよねー。もぉ、お腹が減って力が出なぁーい。ねー、どうしたらいいと思う~?」
みたいな状態だと、アドバイスしようがないじゃないですか。
「ほら新商品のアンパンよ、これでもお食べ。そぉれ!」って思うよね。
現状維持と現状把握
既に体重を安定維持できているなら、食事を減らすか運動量を増やせば体重が落ちると期待できます。停滞したらその原因を考えて微調整を繰り返せばいい。
たとえば「起き抜けの体重は45Kg、一日の変動は+800gくらい。いま生理中なのでちょっとむくんでます。毎日の摂取カロリーは1500Kcalを超えない程度に食べてます」って人がいたとします(私じゃないですよ)。
で、この人が「あと1Kg落としたいから、地下鉄3駅分の片道1.5Kmを20分で歩くことにしました。これ以上食事制限したくないので、3か月くらいの長期計画を考えてます。」と言い出した。
冷静に考えて成功するだろうなって思いますよね。
まとめ
「ダイエット is 体重を減らす人体実験」だと考えたとき、現状把握は予備実験での基礎データ取得にあたります。
基礎データが取れてない状況で減量に取り組むと、不確定要素が多すぎて何が何だかわかりません。グラフの変化が不規則で動きについて行けない時は、わかるところに定数をぶち込んで変数を減らす。
ダイエットでもスポーツでも、基本は理詰めで底上げできます。最後は根性かもしれないけど、最初から根性論を持ち出すと再現性が落ちるのでダメ。
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