エンジニアとテクニシャンあるいは技術屋と職人の違い

エンジニアとテクニシャン。同じ理工系の技術職に見えても作業の質はかなり異なります。外資系企業では区別されがちな両者の違いについて簡単にまとめてみました。

エンジニアとテクニシャンあるいは技術屋と職人の違い

春とは言え、4月も中頃になるとそろそろ浮かれ気分を出しづらくなってきましたね。新人さんは通勤にもようやく慣れた頃かしら。

日本の技術職は総じてエンジニアと総称されますが、エンジニアと名の付く人と喋ってると結構な割合でテクニシャンが混ざってて「あれ?」って思う事がちらほらあります。

厳密に分類できるものではないんですけど、目指すべき点が結構違うと思うのでメモ。

エンジニアあるいは技術屋

「エンジニア」が何を指すかは業種ごとに微妙なローカル・ルールがあると思うんですが、自分の理解では「アイディアから設計図をデザインできる人」という認識です。

また、デザイナーという言葉もこれまた誤解が多いような気がしますが

デザイン(design) とは de + sign

つまり記号化した固定概念から離れることを意味してますから、ワクワクするような提案をしてくれる人であって欲しい。

テクニシャンあるいは職人

そしてテクニシャンについても好き勝手言わせてもらうと「設計図から現物を作る人」と言っていいんじゃないでしょうか。

仕様書通りに作るというと何となくつまんない感じに聞こえますが、限られたリソースから現実世界に落とし込む作業もまたひとつの特殊能力です。

材料を無駄にしないカッティング、余計な遅延を出さない回路、端っこがキッチリ塞がってるコーディングとか、そういう仕事ぶり。

この手の人はこの手の人で一緒にいると気が引き締まります。

エンジニアとテクニシャンは両輪

このようにエンジニアとテクニシャンは作業上のベクトルがかなり違うので、互いの職分を全うしようとすると決まって大喧嘩になります。もう、これはしょうがないです。

ここで変な外野が「理系同士仲良くやりなよ。」みたいなことを言ってくると、油を注いだように燃え上がりますよね。(白目)

ただ、片っぽだけじゃ前に進まないし、互いの技能には最大限の敬意を払いたいです。「あいつ嫌いだけど腕は認める。」っていうのがベストだと思う。仲良くなっちゃうと、これまた馴れ合いになってダメになっちゃうと言うか。

アメリカにおける「エンジニア」と「テクニシャン」

engineer、アメリカ英語だと車のドライバーってニュアンスも強いでしょうか。ステンカラーのショートジャケットをエンジニアコートと言ったりしますね。

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また外資系企業だと技術職をエンジニアとテクニシャンに分けることが多いでしょうか。新卒同士で名刺交換しながら互いの肩書きをなぞりつつ

「て…テク…テクニシャン…ですか?///」
「ぁ…はい…一応…。///」

…みたいな会話は、春の風物詩として極めて微笑ましいので技術遺産に登録すべきだと思います。(´ω`*)

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