混雑した電車で足を組んだり大股ひろげて座る人、本当に困りますね。
鉄道各社も苦慮しているようで、毎年いろんなマナー向上キャンペーンを見かけます。
横柄な人を風刺したユーモア満点のポスターから、だらしなく座る乗客に挟まれながらも美しく座る女性を賞賛するドラマ仕立ての広告までいろいろ。
ただ、自己中心的な人に対して良心に訴える手法を取るのはあまり意味がないと思うのです。もともと清い人にばかりシワ寄せが行っちゃう。本末転倒です。
やっぱり迷惑行為に直接働きかけないと。
大股開き派の主張を理解する
多くのマナー啓発広告は、「迷惑行為はやめろ」というスタンスで成り立ってます。
それぞれの広告表現は多様なバリエーションを生んでいますが、あまり効果がないのは明らかです。
ではどうしたら効くのか新たな手段をひねり出さなければなりません。その方針を立てるために、なぜ効かないのかについて考えます。
医学的な理由
大股開きを正当化する人の中には、「睾丸を冷やすための本能的な行動」と主張する一派もいるようです。
あれまぁ。実際、熱を持つと良くないとは言いますけどね。(´・ω・`)
こんな説をどれだけの人が信じてるか判りませんが、信じてる人にとっては医学的根拠ですから絶対的権利ということになります。マナーを理由にやめろと言ったところで絶対に聞き入れられないでしょう。
もっとも、そこまで風通しを気遣わないと死んでしまう組織なら、足組みする男性の存在理由も説明つかなくなってしまうわけですが。
惜しい、もうすこし気の利いた理由を考えて欲しかったです。
侵略者は誰か
ここであらためて状況を整理します。
被害側の主張は「侵略された自分の陣地を取り戻したい」です。つまり、マイナスからゼロに戻したい。大げさに言うと「人権の保障」です。
しかしナチュラルボーン・ジャイアンにとって、大股広げてるのが基本なのです。広げてる状態がゼロですから、足を閉じるのはマイナスということになってしまう。
つまり「マナー向上のお願い」は、彼らにとって「安住の地を奪われる暴力」だという構造が成り立ちます。だとすると「見ず知らずのお前らの言い分を聞く以上、正当な対価を寄越せ」という超展開さえ成立する。そんな馬鹿な。
しかし、このねじれを解消しないことには本質的な幸せは訪れません。
恥ずかしさを可視化する
マナーというこちらの主張を軸にしても無駄らしいことが判ったので、別の基準を考えます。
これは何度も言ってますけど、破綻した命題に対して同じ土俵に上がってはいけません。マナーが通じなければ実利で攻めればいいのよってアントワネットも言ってました。
「足がだらしなく広がるのは筋力が衰えてる証拠」
「足を組むのは骨盤が歪んでるから」
多少品位に欠けますが、「太る」「腰痛」「ひざの痛み」「将来寝たきり」「エッチが続かない」などのキーワードで彩るとより効果的です。
それで沿線のスポーツジムと整骨院とエステに営業かけて車内広告の契約を取りまくる。
被害がゼロになるとは思いませんが、マナー啓発広告よりは生産性が見込めるのではないでしょうか。
一般乗客も鉄道会社もスポンサーも皆ハッピー。
おわりに
電車のマナー広告が話題になるたびに、SNS上で被害側と加害側が主張の殴り合いを始める光景を毎度ぼんやり眺めています。
制度による動機付けという意味で罰金を課すという手も考えられなくはないのですが、足を広げてた証拠の保全って難しいですよね。徴収コストが全く見合いません。
中には「大股開きのおっさんはミニスカートの刑ぢゃ!」とか言ってる人もいますが、露出狂だったりすると困ります。
あと防衛側のコストアップになっちゃうんですけど、変な人に絡まれることが多い人は少し派手めのアウターを着てみることを強くおススメします。
パンクやミリタリー系の服は意外と何にでも合うので、数着持ってると便利ですよ。甘くてもトラッドでも全然平気。
あと、これ見て本当に得した企業経営者各位におかれましては、所長と遭遇した折にでも一杯奢って下さい。
それではまた。
広告コピーってこう書くんだ!読本 |
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