明けましておめでとうございます。酉年ですね。
この酉という字、もちろん干支としての鶏を意味してるんですけど、他にも随所で見かけます。
そう、酒や酢などに使われる「とりへん(酉部)」ですね。
なぜ鶏を示す文字が酒や酢に使われるのか疑問に思ったことはありませんか?今日はその謎について迫ってみたいと思います。
酉のつく漢字
漢字辞典で「酉」を引くと部首としての解説が出てきます。呼び方としては「とりへん」のほかに「さけつくり」「さけのとり」などの別称もあります。
さけのとり
実際に酉を部首にもつ字を挙げてみましょう。
酋 酊 酌 酒 酎 配 酣 酢 酬 酩 酪 酵 酷 酸 醇 酔 醐 醒 醍 醢 醤 醗 醯 醴 醸
なんかもう酉へんは徹底的に発酵関連の言葉に使われてますね。
「酋」といえば「酋長」のイメージが強いんですけど、もともとは「熟成された酒」「酒を司る役職」という意味があるようです。
他の文字についてもざっと拾うと、「配」は「配膳」、「酣」は「宴などがたけなわな様子」、「酬」は「返杯すること」、「醐」は「ヨーグルト状の乳」、「醍」も「乳脂肪の加工品」、「醢」は「塩漬け発酵肉」、「醯」は「塩漬け発酵魚」、「醴」は「甘酒」。
さらに酉という漢字の成り立ちを引くと、もともと酉は酒壺を示す象形文字だったと言うのです。
酉と酒の関係
なぜ鶏を指す酉の字が酒に使われてるかというと実は逆で、酒を指す「酉」を鶏に充てたというのが正しいようです。
ここで干支の概念は、暦年のほかに方位や時間を表す時にも使われることを思い出す必要があります。干支で季節を表した時の酉は初秋を意味します。
大阪天満宮の干支方位盤。ちなみに天井飾りなので東西が逆になってることに注意。さらに言うとこれは鶏じゃなくて鳳凰です。
秋といえば収穫の季節ですね。また、得られた収穫物の保存性を高めるための加工作業が始まるシーズンでもあります。そこから「秋=醸造」という型が作られたとか。
また、干支に採用された生き物は「季節ごとのイメージを覚えやすくするために中国語での似た読みの動物をあてた」と聞いています。特に生態から連想されたものではないとのこと。
酉と酒の関係を説明するのに「鳥は樹上発酵した果実を好むから」などという記述をたまに見かけますが、実際に酒と鳥のつながりから鶏が10番目の干支に採用されたとする明確な根拠は見当たりませんでした。
まとめ
つまり酉と酒の関係をまとめるとこんな感じ。
「酉」は酒瓶を示す象形文字
↓
醸造といえば秋がシーズン
↓
秋を示す干支は酉
あらためて調べると本当に食に関する言葉が多くて驚いたのですが、とどのつまり酉年は宴会の年ということでよろしいでしょうか。
2017年は 酉年で 酒が飲めるぞ 酒が飲める 飲めるぞ 酒が飲めるぞ
…ということで、今年も楽しい宴会のお誘いを心よりお待ち申し上げております!(・∀・)/
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