コンサートやイベント会場に行くときは、むやみに音が出ないよう携帯電話をマナーモードにしています。
…というか、もともと機械にピロピロ呼び出されるのが好きじゃないなので、ほぼ常時マナーモードで使ってます。不要と判断した効果音も、片っ端からOFF設定。
しかし問題は緊急地震速報です。
緊急警報は命に関わるため、マナーモードでも音を出せますからね。
緊急地震速報とマナーモード
先日、親の葬儀に出席しました。
会場からは例の如く「携帯電話は音を出さない設定に…」とのアナウンスがあり、散々迷った末に緊急地震速報も切りました。
しかし、やはり引っかかります。有事に備えるための警報を聞き逃して、葬儀場で死傷者が出たらシャレにならないわけですし。
今回のことで言えば、故人の家族である私は事前にホールと打ち合わせが可能だったのですが、式次第が右から左で掛け合うことを忘れていました。そもそも世の中には「音を出してはいけない」とされる場が多すぎます。
個別対応で逐一質問するのも微妙にクレーマーっぽいですし。でも私は地震が嫌いすぎるだけで、先方と揉めるつもりは一切ないんだ…。(´・ω・`)
東日本大震災直後の議論
多くの人が集うコンサートや美術館、あるいは厳粛な冠婚葬祭などの場で「個人のワガママで音を鳴らすな」と言いたい気持ちはわかります。私だってイヤだ。
でも緊急地震速報などは命に係わる公共の利益ですし、決して「個人の都合」ではないはずです。
実際、緊急地震速報が機能しつつあった東日本大震災の頃にも、イベント会場における緊急地震速報の扱いについてさまざまな議論がありました。
そのときは具体的な結論が出ないまま、地震回数の減少による意識の低下で自然消滅していったように記憶しています。
しかし緊急地震速報の運用から10年以上が経った今、インフラとして十分にいきわたった今だからこそ、本格的に周辺環境を整える時期が来たと言って良いのでは。
会場利用者の安全保障
多くのイベント会場でマナーモード設定が推奨されていることはすでに知られているとおりです。
しかし現状では「マナーモードにしろ」の定義が曖昧なので、基準を明確にして欲しい。
会場側の希望が知りたい
来客にマナーモードを要求する場合、会場スタンスが次のどちらなのか気になります。
緊急性の高い警報のみ許可
緊急性の高い警報と言っても、会場によって立場は微妙に変わってくるでしょう。会場の方針として緊急地震速報やJ-ALERTなど「これは許可する」というホワイトリストが決まっていると技術的にも対応しやすい。
もっとも緊急地震速報も「現在地から遠い地域の警報は無視する」といった設定が可能なので、端末による差違はどうしても発生してきます。それでも、あらかじめ規約が定まっていればユーザの納得感も得られやすいのではないでしょうか。
ありとあらゆる鳴動を禁止
あるいは、会場側が施設内の音を完全にコントロールしたい場合です。
中途半端に警報を許可すると拡大解釈する人が必ず出ますし、細かい設定が出来ないのに開き直る人も必ず出ます。それが嫌なら全ての警報を禁止するしかありません。
ただし運営側が完全消音を要求する場合は、必ず会場に緊急地震速報の受信機を設置して欲しいのです。これは既に一部の施設で導入されており、仮に義務付けたとしても実装は難しくないはずです。
「携帯電話の音は完全に切ってもらう。ただし緊急地震速報やJ-ALERTなどの警報が発令された場合は、リアルタイムにお知らせする。」いう保証が欲しい。
会場利用者の立場としては、危険回避の機会が担保されていれば特に文句はありません。たとえばこの提案が一般化されれば、「授業中は携帯電話の電源を切ること」といった校則も何らかの交渉が可能になるかもしれません。
来場者に携帯電話のマナーモードを要求する場合、緊急地震速報などへの公式見解を明らかにし、必要なら警報の受信機を設置してほしい。
ひとまずこの要望をどこに提出すれば良いか判らないので、どこかで偉い人に会ったら声をかけるつもりで忘れないうちに記録しておきます。
この問題は今度こそ具体的に解決されてほしいので、草の根から運動を広めていきたいと思います。
皆さんも様々な会場で携帯電話のマナーモードを要求されたときは、緊急地震速報を切る必要があるのか聞いてみてください!٩( ‘ω’ )و
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