【Spotted hyena cubs at their den】(PD)
北海道の円山動物園で飼育されている二頭のブチハイエナが「雄雌つがいだと思ってたら両方ともオスだった!」というニュースが流れてきました。
札幌市円山動物園は25日、繁殖を目指し飼育しているブチハイエナのカップルが、実は雄同士だったことが分かったと発表した。
けんかが絶えないことから、超音波画像検査で性別を調べたところ、雌と思われていた1頭が雄だったことが判明した。
読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/national/20140926-OYT1T50015.html
(((( ;゚Д゚))){女の子だと思ってたのに実は男だったなんて…!
…という皆さんの反応が飛び交ってましたが、これブチハイエナの生態を知ってる人だと「あっ…。」ってなるやつ。
ブチハイエナとは
ネコ目ハイエナ科ブチハイエナ属ブチハイエナ。アフリカ原産で独特の憂いがあります。
一般的な英名は Spotted hyena(ブチハイエナ)ですが、ときに人間のような声を出すことから「笑うハイエナ」(Laughing hyena)の異名も。
ブチハイエナは雌雄判別が困難
報道で「ブチハイエナは雌雄の判断が難しい」と表現されてたようですが、生き物好きの間ではかなり有名なエピソードです。ブチハイエナは雄性ホルモンの働きが特殊であることから
とのこと。
メスに雄性器!(⊙Д⊙)
丸山動物園とりかえばや事件の真相
つまり、こう。
二頭のブチハイエナのうち片方をオス、残りをメスとして育てていたところ、
メスだと思ってた方もオスだった、と。(挿絵はイメージです。)
雌雄判定って難しいよ。(´・ω・`)
ハイエナ類の性別問題
ブチハイエナの雌雄鑑別が難しいのは体格だけではなくて、外性器もほとんど区別がつかないようです。メスに雄性器様組織がついてるだけじゃなく、ハイエナ類の肛門線は雌性器に似てるのだとか。
つまりメスにはオスみたいのがついてるし、オスもメスっぽく見える。…というか、メスの方がオスよりご立派だという話もあるらしい。
生態学者さんによる生物の性多様性に関する講演より。7分47秒ごろのブチハイエナさんに注目です。
股間に何ぞぶら下がってるけど女の子です。器官としては尿道と産道を兼ねた物らしいんですが、何かの折には勃つそうですよ。まじか。
つーか、先生ぴーなす連呼しすぎやで。(・∀・)
よって今回のケースは特殊例ではなく、ブチハイエナとして起こるべくして起きた種固有の問題なのでしょう。
内性器としては雌雄それぞれの生殖器官を持っているので神話的な意味での両性具有(≒アンドロギュヌス)じゃないんですが、以上の理由から一部界隈では絶大な人気を誇るブチハイエナさんでした。
今後、円山動物園では繁殖を視野に新しいメスを迎え入れることになるのだとか。きっと勇猛なお嫁さんがやってくることでしょう。
彼らの新婚生活に幸あれ。(-人-)
ライスショルダー(1) (モーニング KC)
ヘビー級女子。 |
【 更新履歴等 】
2014/09/29 初稿発表
2015/10/03 ソース記事が消えたのでリンクなど消しました
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