キャベツの緩慢なモンシロチョウ暗殺計画

どうも、中生甘藍です。　　　　　

そのまんまだよ。早生でも晩生でもなく普通のキャベツ。

甘藍っていうのはキャベツのこと。球揃いと締まりの良さが自慢だね。

聞いた話では、もともと非結球だったのが寒い地方で育てられるようになって丸くなる性質が強くなったとか言うよ。生長点を寒さから守るためじゃないかな。

そうそう。なんてったって学名も capitata だから。　　　

ラテン語で「頭」って意味なんだよ。キャプテン（船長）とかシェフ（料理長）も同じ語源じゃないかな。

モンシロチョウ！あいつら本当にムカつくんだわ～。(ಠωಠ)

当然だよ！グルコシノレートを合成して自衛してる。

マスタードやワサビに含まれる辛み成分だよ。俺らキャベツはカラシやワサビと同じアブラナ科なんで、ある程度似た性質を持ってる。

…だと思うだろ？　　　　　　　　

あいつらグルコシノレートを解毒できるんで、むしろ追い払うための成分が「食い物があるよ」って勧誘してる状態になっちゃってねぇ…。(´･_･`)

しかも辛み成分を溜め込んだことで、モンシロチョウは他の肉食生物から狙われにくくなっちまった。

ただねぇ…モンシロチョウの天敵である寄生蜂もグリコシノレート耐性があるんだよ…。

そう。もう少し工夫したいところだけど、なかなかね…。

鳥ね～。たまに助けてくれるけど、ある程度食ったら他の畑に行っちゃうんだよね。あいつら効率厨だからさ。

手抜きしないでもっと隅々まで探せよ！っていう。

程度問題だよね～。でも一番弱いところを持って行かれるのに比べたら仕方ないって気はするかな。

あっちも生活かかってるわけだし。

どうだろうねぇ…。

試してみないとわかんないよね。　　　　

巻きを極限まできつくしたら、中に入り込んだ虫を閉じ込められないかってのはたまに考えるね。

連中が生きてる限りこっちが食われ続けるし兵糧攻めってわけには行かないけど、中でサナギになったら羽化は出来なくなると思うんだ。

その点でいうと人間はすごいよ。虫がついたら全力で殲滅してくれるもの。

人間だって寄生虫がいたら薬を使うだろう。昔に比べて平均寿命がずっと延びたのは良い薬が出来たからさ。

自由恋愛が減ったことかな。生活が安定した代わりに種子を残せる個体の割合は壊滅的に減った。

うーん、もともと発芽したところで成長できる奴は多くなかったからね。トータルで見ればキャベツの個体数は増えたわけだし。

栽培種として認められたことで生活は守られやすくなった。何を幸せと考えるかは個々のキャベツ次第だけど、良い時代になったよ。俺は原種時代の厳しさに戻ろうとは思わないね。

キャベツは水溶性の栄養が多いから、千切りにするときは先に水に泳がせておいたほうが栄養素がたっぷり取れるよ。

これからもキャベツをご贔屓に～！