2015年9月に論文記載された新種の巻き貝 ‘ギガントペルタ・イージス’ と ‘ギガントペルタ・チェッソイア’。
特にイージスは酸化鉄による厚い装甲を持っていて超かっこいいんですよ!
先のJAMSTEC一般公開にて本物(標本)を見てきたのでメモしておきます。
新種の巻貝’ギガントペルタ・イージス’
ギガントペルタ属を発見したのは、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の生物学者 C. Chen博士です。
特にイージスの厨二っぷりがハンパないですね…。イージスとは、ギリシャ神話のゼウスが女神アテナに与えた伝説の防具の名前です。
イージス種は南西インド洋海嶺、チェッソイア種は南極熱水にて発見されました。
「ギガントペルタ・イージス」 Gigantopelta aegis Chen et al., 2015, 40.2mm; -2785m, 南西インド洋海嶺 Southwest Indian Ridge, Indian Ocean. pic.twitter.com/5eWjOnpslW
— C. Chen @ Japan (@squamiferum) 2015年9月24日
4cmほどと決して大きくない巻き貝ですが、最厚で5mmにもなる酸化鉄の装甲を持つとか。生体に関する細かいことは調査中ということです。
動画の50秒あたりから出てくるのがギガントペルタ。
スケーリーフットの近縁種
ちなみに「変わった貝」の筆頭にあげられる、硫化鉄のウロコを持つスケーリーフットと同じペルトスピラ科 (Peltospiridae) に属するということです。
ちなみに、スケーリーフット(Chrysomallon squamiferum ウロコフネタマガイ)の学名をつけたのも Chenさんです。Chenさんのネーミングは常にポエミーで味わい深いよ…。(´ω`*)
ペルトスピラ科 (Peltospiridae) 系統樹
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実はイベントでスケーリーフットの話を伺ったときにChenさんが「近いうちに新しいお知らせがあるかも…デュフフフ…。」みたいなことを仰ってたんですよ。
それで皆で「何だろうね?」と言ってたら、一週間ほどでこの知らせがあって「これのことか~!!(⊙Д⊙)」ってなったよね。
おわりに
ちなみに途中でご紹介した動画はJAMSTECのイベントで見た記憶があって、深海仲間とも「あの変な貝は何だろうね?」と言ってたことがありました。なんとなく記憶に残ってた生き物がすごい新種でとても嬉しい。
なので、Chenさんから「新種記載されました~」と告知があったとき「のんきに動画を全世界に発信してて良いのかよ!?」って思ったんですけど、そもそも現物がないと論文書けないだろうし、現物にアクセスできる人はごく限られてるから大した問題ではないのでしょう。
この辺のユルさも深海界隈の良いところです。JAMSTEC研究者の追っかけは楽しいぞ…。(´ω`*)
そんなわけで、念願のギガントペルタ・イージス&ギガントペルタ・チェッソイアの標本をやっと見たぜ!
…という自慢だけの記事でした!(⊙Д⊙)
コメントをどうぞ(´ω`*)